不動産の共有持分とは?相続の際に知っておきたいポイントを解説!

2024-06-25

不動産の共有持分とは?相続の際に知っておきたいポイントを解説!

この記事のハイライト
●共有持分とは不動産の共有者それぞれが持つ所有権の割合のことである
●共有持分を有する方が単独でできることは使用行為と保存行為である
●不動産を共有するとトラブルが起こる可能性があるので相続人で平等に分けたいときは売却を検討したほうが良い

相続人が複数いると、だれが不動産を相続するか決まらないことがあるでしょう。
そのような際の解決策の1つに、共有持分で分ける方法があります。
そこで今回は、不動産の共有持分とは何か、共有状態でできることや起こり得るトラブルなどもふまえて解説します。
静岡市駿河区を中心に葵区、清水区、焼津市、藤枝市などで不動産を相続する可能性のある方は、ぜひご参考にしてください。

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相続で知っておきたい不動産の共有持分①概要や物件の分け方とは

相続で知っておきたい不動産の共有持分①概要や物件の分け方とは

不動産は、現金などのように簡単に分けられるものではありません。
そのため相続が発生すると、平等に分けるにはどうしたら良いか、困ってしまうことがあるでしょう。
その際は、共有持分で分ける方法を選択すると、解決できる可能性があります。
どのような方法なのか、確認しておきましょう。

不動産を相続した際に検討したい共有持分とは

不動産は、分けずに複数名で所有することが可能です。
その状態を、共有といいます。
そして共有持分とは、複数名が不動産を共有しているときに、それぞれの方が持つ所有権の割合のことです。
たとえば、4人の相続人で1つの土地を平等に分けたい場合は、それぞれ4分の1ずつの共有持分で分けます。
また、共有持分は均等ではなく、相続人が納得のいく割合にすることもできます。
このように、共有持分を活用すると不動産を思いどおりに分けることができるので、分け方をめぐってトラブルが起こる心配が減少するでしょう。

相続した不動産の分割方法とは

相続した不動産の分割方法は、共有以外にも3つあります。
1つ目は、現物分割です。
この方法は、相続人のうちだれか1人が、不動産をそのまま相続します。
2つ目は、代償分割です。
これは、不動産を相続した方が、ほかの相続人に代償金を支払う方法です。
たとえば、相続人が2人いて、1人が4,000万円の不動産を相続した場合は、もう1人に2,000万円を支払います。
3つ目は、換価分割です。
この方法は、不動産を売却して、売却金を相続人で分けます。
ただし、現物分割は不平等になって不満が起こりやすく、代償分割は代償金が高額になるため準備が難しく、換価分割は不動産を手放さなくてはなりません。
このように、それぞれの方法にデメリットがあるので、どの方法も選択できないことがあるでしょう。
その場合は、共有持分で分ける方法を選択すると、解決できる可能性があります。
けれど、共有の不動産には、できることとできないことがあるので注意が必要です。

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相続で知っておきたい不動産の共有持分②共有でもできることとは

相続で知っておきたい不動産の共有持分②共有でもできることとは

相続した不動産を共有持分で分けると、公平に分割できるので、そのときはトラブルを回避できるでしょう。
ただし、共有の不動産は、共有持分を有している方が単独でできることが限られます。
そのため、相続の際は問題がなくても、将来困ることがあるかもしれません。
そこで、単独でできることと、ほかの共有者の同意が必要なことを、それぞれ確認しておきましょう。

共有持分を有している方が単独でできること

共有持分を有する方が単独でできることは、以下のような使用行為と保存行為です。

  • 不動産の使用
  • 現状維持のための修繕やリフォーム
  • 共有持分のみの売却

原則として、共有持分の割合にかかわらず、共有者は不動産を使用できます。
共有持分の割合によって、使用範囲が制限されることはありません。
また、現状を維持するために必要な修繕やリフォームも、単独でおこなえる行為です。
たとえば、雨漏りや故障した設備の修繕などは、共有持分を有する方が単独の判断でおこなうことができます。
そして、共有持分のみの売却も、単独でできることの1つです。
ただし、共有の不動産には制約があり、自由に活用できないため、買主はなかなか見つからない可能性があります。

共有持分を有している方の半数以上が同意するとできること

共有持分を有する方の半数以上の同意が必要なのは、管理行為です。
具体的には、不動産の資産価値を高めるためのリフォームおよびリノベーションや、賃貸物件として短期間利用することなどが挙げられます。
現状を維持するための修繕は単独でも可能ですが、大掛かりなリフォームやリノベーションをおこなう際は、過半数の共有者の同意が必要です。
また、管理行為の範囲内で賃貸物件として利用できる期間は、土地が5年以内、建物が3年以内です。
これを超える場合は、共有者全員の同意が必要になるので注意しましょう。

共有持分を有している方全員の同意が必要なこと

共有者全員の同意が必要になるのは、変更行為と処分行為です。
たとえば、定められた期間を超えて賃貸物件として利用する場合は、全員の同意が必要です。
また、建物の解体や不動産の売却も、共有持分を有する全員の同意がないと、おこなうことができません。
そのため、相続の際に共有持分で分ける方法を検討する場合は、これらのことをふまえて慎重に決断することが大切です。

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相続で知っておきたい不動産の共有持分③起こり得るトラブルとは

相続で知っておきたい不動産の共有持分③起こり得るトラブルとは

共有の不動産は、大掛かりなリフォームやリノベーション、解体や売却などが自由にできません。
さらに、1つの不動産を複数の方が所有しているため、さまざまなトラブルの発生が懸念されます。
どのようなトラブルが起こる可能性があるのか、確認してみましょう。

起こり得るトラブルとは1:意見の相違

共有している不動産のトラブルで多いのは、共有者の意見が合わないことによるものです。
たとえば、不動産は所有しているだけで固定資産税や管理の手間がかかるので、使用していない場合は売却したいと思うかもしれません。
けれど、ほかの共有者のうち1人でも反対していると、売却ができません。
意見が分かれて話し合いがこじれると、トラブルに発展してしまうことがあるでしょう。

起こり得るトラブルとは2:共有者の増加

共有持分を有する方が亡くなり、相続が発生すると、共有者が増加する可能性があります。
すると、権利関係が複雑化して、管理行為や処分行為がますます難しくなってしまうでしょう。
さらに、共有状態の不動産の相続が何代も続いていると、共有者が数十人にもなる「メガ共有」と呼ばれる状態になることがあります。
そうなると、共有者の氏名や住所の特定すら難しくなり、連絡を取ることができず、手の打ちようがない状態になってしまうでしょう。

起こり得るトラブルとは3:訴訟に発展

共有している不動産では、ほかにもさまざまなトラブルの発生が懸念されます。
たとえば、長男と次男の共有持分が2分の1ずつの不動産に長男が居住していると、次男は不満に思うことがあるでしょう。
この場合は、長男が相応の賃料を支払うと、解決できる可能性があります。
けれど、使用は単独でできる行為として認められているので、長男は賃料を支払うことに納得できず、トラブルになるかもしれません。
このようなトラブルが発生すると、当事者だけでは解決が難しいことがあります。
すると、裁判所を通じて共有状態を解消する「共有物分割請求訴訟」などが必要になってしまうことがあるでしょう。
以上のように、不動産を共有していると、さまざまなトラブルが考えられます。
そのため、将来のことを考えると、相続の際に不動産を共有持分で分けることはあまりおすすめではありません。
不動産を平等に分けたい場合は、売却して現金を分ける方法を検討しましょう。

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まとめ

相続した不動産の分割方法の1つに、共有持分で分ける方法があります。
ただし、複数の相続人で平等に分けられることはメリットですが、単独でできる行為には制限があり、トラブルの発生も懸念されます。
将来問題が発生するかもしれないので、相続した不動産を平等に分けたいときは、売却を検討しましょう。
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